「どうしたんです?僕の事、ジロジロ見て……ふふ……もしかして猫耳族を見るのは初めてですか?」
フィネムジカは天上都市ゾードロップのカメリオ区に位置する仕立て屋の看板店員である。
彼は険しい山岳地帯で生まれた山岳猫耳族の青年である。創造神クロマティカが愛したとされる猫の耳と尾を持つ種族である猫耳族は美しい容姿と強靭でしなやかな肉体を持ち、フィネムジカもまた種族特性を存分に活かした人心掌握を得意としている。
決して小柄ではないが、その美貌と女性物の服を身に付けている姿を見て彼を女性だと勘違いする人も少なくない。
▲お気に入りの衣装を身に付けたフィネムジカ
故郷の村に祖父母と兄がおり、三人兄妹の次男である。現在妹のマーリヤと共にカメリオ区の下町に部屋を借りて住んでいる。