「あなたは私に名前をくれて……生贄や人形じゃなくて、人間としての生き方を教えてくれた人なんだよ。リチャード…………あなたが、好きなの…………」
メイデルは天上都市ゾードロップの六大家門のひとつ、ピーフォル家の嫡男であるリチャード・ピーフォルの後見を受け、彼の住まいで自立を目指して家事労働をする女性である。
かつて生命の他に何も持たぬ名も無き女であった彼女は、リチャードと出会った事でメイデルという名前と、人間社会で生きていく上で必要な知識を得た。
天真爛漫な彼女はいつだって裏表なく自分に正直で、その懸命な姿は周囲の人々の心を和ませ癒していく。
▲ピーフォル家メイド制服を纏うメイデル
生後数ヶ月で血の繋がった家族の元から引き離されたので、血縁関係のある家族の情報は一切不明である。赤子だった彼女を少女になるまで育てたのは管理者トビノオであるため、トビノオが育ての親であると言える。